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リハビリ通信7 肩の痛み

[2020.05.20]

~肩の痛み~

京命クリニックです。
第7回の京命クリニックリハビリ通信は「肩の痛み」についてです。

肩の痛みには転倒やコンタクトスポーツなどによるケガ(外傷性)もしくは、日常生活の中で自然と生じてくる痛み(非外傷性)の二つに大別できます。

ここでは各々代表的な傷病、症状、治療の紹介をしていきます。

<肩の外傷とは>

肩の外傷は手もしくは肩を衝いて転んだ際によく発生します。

代表的なものとして脱臼や骨折があります。

◎脱臼とは

関節がはずれてしまいます。関節を自由に動かせず、 外見上肩関節の下がくぼんだように見えます。

◎骨折とは

皆さんご存知の通り、大きな腫れ、広い範囲の内出血 が出現することがあります。

 

骨折や脱臼はレントゲン上で判ることがありますが、実はレントゲン に写らないケガもあります。
その代表として「腱板」という肩の奥にある筋肉が傷ついてしまう「腱板損傷(断裂)」があります。

下の図のように、痛めた側の腕を横から上に挙げてみて60°から120°の範囲で痛みが出現すれば腱板損傷テスト陽性になります。(ペインフルアークサイン)

当院ではこういったケガにおいて超音波検査(エコー検査)で患部を観察できます。
ご自身では判らなくとも大きなケガをしていることもあります。
ご自分で判断せず速やかに当院に受診し医師の診察を受けてください。

<肩の非外傷とは>

肩の非外傷性の傷病として肩関節周囲炎があります。

◎肩関節周囲炎とは…

中年以降、特に50歳代に多くみられ、その病態は様々です。

関節を構成する骨、軟骨、靱帯や腱など、肩関節の周囲が炎症起こすことが主な原因と考えられています。肩関節の動きをよくする袋(肩峰下滑液包)や関節を包む袋(関節包)が癒着(くっついてしまう)するとさらに動きが悪くなります。

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肩の運動

次に肩の痛みに対しての運動について一例を紹介します。

肩痛の改善・予防には「肩甲骨運動」

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毎日 お風呂の後に10回やろう
背中にある肩甲骨の動きを意識すると効果アップ

※外傷、非外傷にかかわらず痛みが落ち着いてから無理ない範囲で行いましょう。

最後に肩の痛みに対する東洋医学的アプローチについてです。

<お灸>

肩の痛みに対してのセルフケアはお灸が有効です。

上図のように腕を軽く外側に開くと、肩の付け根に二つのくぼみが出来ます。そのうちの前のくぼみを肩髃(けんぐう)、後ろのくぼみを肩髎(けんりょう)といいます。

前後のくぼみに対して、市販のお灸で患部をジンワリと温めてみましょう。温熱効果により肩の周りの筋肉の血流を促し、痛みを軽くする効果を得ることが出来ます。

目安は、あくまでもジンワリです。温まるまで数回お灸をすえてみましょう。痛みは一日の中でも変動しますので、痛みのあるときに是非セルフケアをしてみてください。

今回の話は以上になります。次回は来年1月発行予定です。
何か不明な点や、わからないことは診察、リハビリスタッフにお尋ねください。

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